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2005/12/07

殺人の追憶

殺人の追憶
殺人の追憶
  • スタジオ: アミューズソフトエンタテインメント
  • 価格: ¥ 2,625
  • 発売日: 2005/08/03
  • 売上ランキング: 5,043
  • おすすめ度 3.6


最後まで観て、「実話を基にしたに違いない」と思い、ネットで調べたらそうでした。
実際に起こった未解決事件をもとにした映画。
用水路で女性の死体を発見し、それを覗き込む刑事の姿から始まります。
女性ばかりを狙った犯行は何度も繰り返され、何人もの容疑者を検挙しては
空振りに終わります。
残っていない証拠に歯噛みしながら不毛な捜査をも繰り返す刑事達、
彼らをあざ笑うかのようにどんどん猟奇的に繰り返される犯行。
そして、こいつに間違いない、という犯人が浮上してくるが・・・

田舎の刑事は容疑者をむりやり拷問したりとか、占いに頼ったりとか
むちゃくちゃやりますが、釈放した頭の弱い容疑者に靴をプレゼントするなど
人間くさい部分がたくさんあって、思わず笑いながら見てしまいます。
田舎の刑事たちと都会からやってきた刑事との対立も描かれますが、
でも、都会からきた刑事の緻密な捜査、執念にあうにつけ、
だんだん深刻に犯人を追うようになり、
そして最後には犯人に対する憎しみで二人ともつぶれそうになり・・・

未解決なだけに、ものすごくリアルでした。実際にはこうやって、
犯人に翻弄されて悔しがっている刑事がたくさんいて、
いつもの刑事ドラマみたいにすっきりしてることなんかないんだろうと思い、
そしてそんな犯人がまだ巷をうろうろしていることに震撼します。
凶悪な人間はどこかに潜んでいて、それは誰にも止められない・・・・
そんな空恐ろしさを感じました。

そりゃもう、後味は悪いんですが、
最後のシーンがとにかく見事。だからいいか、って気にもなります。
脚本や演出がとにかく傑出してました。
田舎ののどかな風景の中で起こる連続殺人という特異さをうまく用い、
のどかな笑いもあり、だからこそ映える緊張感、
緊張を増す心臓の鼓動のような音楽も素晴らしく(あとで調べたら岩代太郎だった。)
役者たちの演技も素晴らしい。
刑事二人の存在感も相当のものでしたが、容疑者として現れた少年がなんかすごい。
「あんた絶対犯人よね?」と私ですら思ってしまう、でも証拠はない、そんな見事な微妙さ。
あそこに彼を用いたことで後味はまたぐんと悪くなるのですよ。うーん。
いろんな計算がされた映画で、そしてとてもとても怖い映画でした。

個人的にはキム・サンギョンが若い頃の佐藤浩市風でかっこよかった。

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コメント

TBありがとうございました。
こちらからもさせていただきました。
全編に流れる緊張感がたまらなかったです。
とにかく、薄ら寒いというか、
人の怖さが漂ってましたね。

投稿: ユカリーヌ(月影の舞) | 2005/12/30 14:10

TB&コメントありがとうございました。
なるほど、佐藤浩市風・・わかります!

音楽もよかったですね。
どうも、韓流ではないですが、韓国映画のうまさが気になりはじめているところです。

投稿: D | 2006/05/18 16:31

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