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2005/12/14

ココニイルコト

大河ドラマ「新選組!」で山南敬助をやった堺雅人が出ているので、
それが気になって観た。
彼が好き、とかファンとかいうより、なんか妙に気になるのだ。
あの山南さんを演じるあの人が現代劇だとどうなるのか?

そして主題歌はスガシカオの「ココニイルコト」(「sugarless」に収録)。名曲。
この映画はスガシカオのこの歌と、最相葉月(「絶対音感」の著者)の
短いエッセイ(「なんといふ空」に所収)とに着想を得て作られたそうだ。

いやはや、まずは堺雅人。
今回はなんと関西弁を喋るちゃらんぽらんな営業社員だ。
神経質そうなインテリ山南敬助とはえらい違いだ。
いやあ、彼がいい味出していた。
宮崎県出身だから関西弁はやっぱりネイティブではないが、
関西弁に厳しい私が聞いても合格点を出せる発音であった。
口癖が「ま、ええんとちゃいますか。」だが、
この口癖の発音がどんどん堂に入ってくるのがわかり、面白かった。

お話は、東京のクリエイティブ部から大阪の営業に異動させられた
コピーライターの女性が主人公。不倫相手の奥さんに手切れ金を渡されて
異動となった彼女は、手切れ金をホテルで1ヶ月で使い切り、帰るつもりでいた。
そこで同じ営業で入ってきた前野と出会い、彼にちょっかいを
かけられて次第に癒されていく、という話である。

お話自体はこじんまりしてるし、ありがちな展開ではあるが、
中の空気自体が淡々としている中、主人公の内面が少しずつ
温かくなっていってる感覚が心地よかった。
こちらも温かくなってくる。

前野と主人公の関係がまた温かい。
主人公は手切れ金を使い切って帰ろうと競艇に行くが
(どうでもいいが住江競艇かなあ)、そこで大金をあててしまう。
そのお金を前野のために使おうと考える彼女を見て、
過去を自然に断ち切った彼女の強さを見た気がした。
それだけ前野の存在が大事だったってことだけど、

彼らは男女なのだが、男女の関係じゃない。
お互い相手を大事に思っているんだけど、男女の関係を超えた、
とてもいい関係を築いている二人がなんだかうらやましかった。
現実では、なかなかこういう関係にはなれないよな。

前野の存在感がまた、いい。
「ま、ええんとちゃいますか」が口癖のくせに、なぜかいつも小さいことでも
「勝負」している。その前向きな姿勢とそして諦観が奇妙に同居して、
その複雑な性格の秘密は徐々に明らかになるが・・・
最後は定番の「泣かせ話」になってしまって、そこは不満だった。
そこでひねってくれたらもっといい映画だったのになー

しかしまた堺雅人に戻るけど、彼が前野役を自然体で演じたからこその
映画のような気はします。と堺雅人を評価してみる。過大評価だろうか?
でもフォローじゃないけど、真中瞳も淡々としてよかったです。
案外拾い物、のいい映画でしたよ。

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