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2005/12/23

嗤う伊右衛門

嗤う伊右衛門
嗤う伊右衛門
  • スタジオ: 角川エンタテインメント
  • 価格: ¥ 4,935
  • 発売日: 2004/07/23
  • 売上ランキング: 30,307
  • おすすめ度 3.29

京極夏彦の同名小説を映画化。
私は原作がかなり好きなので、イメージを壊す映画だったら嫌やな、
と思いつつ観たのだが、これがいやはや、
ここまで原作に忠実な映画ってそうないよね、ってくらい忠実。
正直そこまで忠実にやらんでもええんちゃうの、ってくらい忠実。
最後らへんは忠実すぎてちょっと吐き気が。
「蛇や鼠がうようよと出てきて」ってあたりはぼかして欲しかったわ・・・。

でも原作の持つ、現実世界であるようなないような、地獄にでもいるような
凄惨で妖艶な雰囲気、それも忠実に表現されてたと思う。
キャストのせりふ回しも原作そのもので、それも満足。

映像が美しい。夕焼けのシーンはとにかく赤く、夜のシーンはとにかく黒い。
部屋に飾られる花、なんかがとても鮮やかで美しい。
色がとても鮮やかで、画面に対しての徹底したこだわりが感じられた。
また、伊右衛門の部屋は狭く、蚊帳が真ん中にあるのだが、
部屋のシーンではその蚊帳が舞台効果となって不可思議な雰囲気を
醸し出していた。まるで孤独な伊右衛門を表現するかのように。

四谷怪談をベースにしたストーリー。病で醜い顔になってしまったお岩、
伊右衛門という婿を取るが、お岩は自分の醜さが気になり、伊右衛門に辛く
あたってしまう。それでも優しく接する伊右衛門に愛情を感じていくが、
伊右衛門の上司伊東の策略によってその関係は壊される。
伊右衛門を思いやり、離れることを決心するお岩だったが、真相を聞かされて・・・

改めて、哀しくて美しいラブストーリーだとしみじみと観ました。
お岩演じる小雪がとても凛として美しく、伊右衛門への愛情が感じられて、
話がわかっていても涙しそうになりました。
真相を知り鬼のように怒り駆けていくお岩には、心底恐ろしくなり、
そして哀しくなりました。すごい顔だったよ、小雪。ほんまに怖かった。

怖いといえば唐沢演じる伊右衛門の白い顔に充血した赤い目、が
伊東をにらむ時の迫力も凄かった。
あれは色の効果でしょう。白と赤の鮮烈なコントラスト。
顔ですら芸術になるのか、と感嘆。

残る役者陣も適材適所、達者な演技で盛り上げてくれてました。
椎名桔平のあの悪役っぷりは不気味で凄かった。
無表情なのが怖いんだわ。
あと、池内博之の体当たり演技が強烈でした。あの人演技派やったのねー

ラストの映像には度肝を抜かれますが、
あれはサブタイトル「eternal love」を思うとあっさり納得いきます。
永遠を見事に表現してると思う。最後にひとつうならされました。

原作本の感想はこちらに。

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