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2005/12/06

赤い月

赤い月
赤い月
  • スタジオ: 東宝
  • 価格: ¥ 6,300
  • 発売日: 2004/09/25
  • 売上ランキング: 11,674
  • おすすめ度 2.22

なかにし礼の実話に基づいた小説を映画化。
映画と原作は違うし、原作にとらわれすぎてもいけないことはわかっている。
だけど私はこの映画では原作にとらわれてしまった。

戦時中。夫、森田勇太郎とともに満州にわたった波子。
森田酒造は関東軍の庇護により成功し、一家は華やかな生活を送っていた。
しかし敗戦。波子は全てを投げ出して満州から出て行くことになる。
生きぬくことがすばらしいこと、戦時下にあってその執念を貫いた女性の半生。

壮大なスケールで映像は美しく、それなりに見応えがあったが、
キャスティングがいまいちだったため、どうもはまれず。
常磐貴子は必死さが痛々しい余裕のない感じだったし、
布袋は棒読み(っていうかなんで出てるんだろう)だったし、
香川照之はさすがによかったけど。
伊勢谷友介に関しては顔が綺麗すぎて贔屓してしまい
かなり甘めに見たが(少なくとも原作イメージにはかなり合致)
顔だけ見てたら鬼気迫る演技な気もするけど声は棒読みなんだよなあ。
不思議な役者だ。

もともと原作を読んで、すごいどろどろした人間関係を描いてるわりに
人間の描写が浅い気がしていたが、映画でもそういう印象を受けてしまった。
演技のせいもあるし見せ方のせいもあると思うんだけど。
波子は本当はすごく奔放でどろどろとした情念のこもった
嫌な女なんだよね。ヒロインには成り得ないような。
それでも「生き抜く」ことを信条をしてるから、
何をおいても生きる、汚いことしようが自分の存在を確かめるため、
孤独を忘れるために男を取り替えようがとにかく生きる、
最低の女だけどすごく人間くさい、そういう部分を、
もっと出して欲しかった。

原作はわりと、満州からハルビンにむかう電車での悲惨な様子とか、
赤裸々に描いていて、そういう面では「さすが実話」とすごく怖かったんだけど、
そのシーンが大幅にカットされてたのは残念だったな。
もちろん汚い話も多いし映像的ではないけど。
でも氷室がアヘン中毒になって看病するシーンは、
喋らない氷室(伊勢谷友介)が鬼気迫ってたので、手に汗握ったな。
あれも実話に基づいてる部分で削って欲しくなかったので。

やっぱり原作が長いものの映画化はきついなーっていつも思う。
どうしても省いてしまうし、長いものを無理矢理に短くするから、
無理が出てくるのよね。違う見せ方をするとか、
映画なりのアプローチがあったらいいと思うんだけど。
特に日本映画はそういうのに陥りやすい気がするんだけど・・

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